ギブするのがいいんだろうけど、一方的に与えようするのも疲れちゃうよ。結局、どうしたらいいの?
結論からお伝えすると、本書では、人生を好転させるようなギブ&テイクの方法を知ることができます。
▼このような人は一読の価値あり
- ギブしすぎて損した感覚になり、疲れた人。
- 心の底では、ギブする方になるのは損だと感じている人。
- ギブ&テイクのバランスを考えすぎて、行動がこじんまりとなってしまう人。
自己犠牲的でも自己中心的でもない、生産的な人との関わり方を、科学的な知識として知りたい方にオススメの良書です!
✔️本記事の内容
- 「GIVE & TAKE 『与える人』こそ成功する時代」の要約
- テイクばかりの人(テイカー)との付き合い方
- ビジネスで成功するギブ&テイクのバランス
▼最初の1冊無料▼
▲30日以内の解約でもペナルティなし▲
結局、「与えなさい」ということなんでしょ?読む価値あるの?
必ずしも与える人(ギバー)が成功するわけではない事が著者の調査により明らかになっています。
仕事のパフォーマンスが一番高いのはギブする人だけど、一番低いのもギブする人なの。どんなギブなら心穏やかに成功できるのか、科学的に教えてくれる良書を紹介よ!
また、ギブ&テイクはただの成功法則ではありません。
「ギブ&テイク」だけでなく、「ギブ&ギブン」か「テイク&テイクン」があります。
ギブ思考:人から物を受け取るときに、与えてもらった(ギブン)と捉える。
テイク思考:人に物を与えるときに、奪われた(テイクン)と捉える。
ギブ&テイクはただの成功法則ではなく、人の価値観に深く根ざしたものだとわかりますね。
本書は、「自己犠牲的に与えれば成功するよ」という内容ではなく、新たなギブ&テイクの見方を学び、「自分の価値観を変えて成功しよう」という一冊です。
本書は24カ国語以上で翻訳されて、世界中の人々の「働く意義」を変えたと言われているベストセラーなの。「グーグル」「IBM」などのコンサルもされてきた天才的な著者の「ギブ&テイク」は一味違うわよ!
「GIVE&TAKE『与える人』こそ成功する時代」はこんな本
(以下、Amazonより引用)
「ギブ&テイク」とは、この世の中を形成する当たりまえの原理原則に思える。しかしこれからの時代、その“常識”が果たして通用するのかどうか―著者の問題提起が、アメリカで大論議を巻き起こしている。人間の3つのタイプである、ギバー(人に惜しみなく与える人)、テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)、マッチャー(損得のバランスを考える人)。このそれぞれの特徴と可能性を分析したするどい視点。世界No.1ビジネス・スクール「ペンシルベニア大学ウォートン校」史上最年少終身教授、待望のデビュー作!!
著書 | GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 |
著者 | アダム・グラント |
出版社 | 三笠書房 |
発売日 | 2014/1/8 |
ページ数 | 382ページ |
ジャンル | 心理学 |
価格 | Audibleで無料、 Kindle 1,881円 |
レビュー数 | 985件(2021年11月時点) |
レビュー評価 | (2021年11月時点) |
本書は、ビジネスで成功したいという想いを持っている人に向けた本です。成功するギバーになる為の考え方と豊富な事例が書かれています。
▼「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」の目次
- PART1 あなたは、まだ「ギブ&テイク」で人生を決めているのか
- PART2 「名刺ファイル」と「フェイスブック」を見直せ
- PART3 チームの総力を活かせる人
- PART4 荒野で“ダイヤモンド”を見つける法
- PART5 「パワーレス」の時代がはじまった
- PART6 「与える人」が気をつけなければならないこと
- PART7 気づかいが報われる人、人に利用されるだけの人
- PART8 人を動かし、夢をかなえる「ギブの輪」
- PART9 「成功への道」を切り拓(ひら)く人たち
【要約】筆者が定義する「ギブ&テイク」の意味を解説
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代では筆者は下記のように登場人物を定義しています。
- テイカー:真っ先に自分の利益を優先させる人
- ギバー:人に惜しみなく与える人
- マッチャー:損得のバランスを考える人
ひとつずつ見ていきましょう。
テイカーは非情で冷酷な人?
「真っ先に自分の利益を優先させる人」と聞くと、非情で冷酷な人を思い浮かぶかもしれないが、実はそうではありません。
テイカーは以下のような考えを持っています。
- 世の中は食うか食われるの熾烈な競走社会だ。
- 成功するには人より上にいかなければいけない。
- 能力を証明する為に自分を売り込み、費やした努力は認められるようにしないと。
テイカーとは、用心深く、自己防衛的なだけなのです。
現代社会において必要な考え方じゃないか!
ギバーは自己犠牲的な聖人君主?
「人に惜しみなく与える人」と聞くと、自己犠牲をいとわない、聖人君主のような人を思い浮かべるかもしれません。
自分が損をしてでも、見返りを求めずに、相手の利益を優先することは誰でもできることではありません。
ギバーは以下のような考えを持っています。
- 他人を中心に考え、相手が何を求めているかに注意を払う。
- 他人の利益のために行動を心がける。(サポート、助言、手柄を分かち合う)
心理学者マーガレット・クラークの調査によると、たいていの人は家族や友人などの親しい人に対してギバーとして振る舞うことが分かっています。
僕は聖人じゃないけど、親しい人の為なら、損をしても助けたいと思うかも。
職場ではマッチャーになってバランスをとる。
損得のバランスを考える人と聞くと、一番合理的な考えを持った人に聞こえるかもしれません。
実際に、仕事においては、ギバーかテイカーのどちらかにはっきり分かれるというより、多くの人がこのマッチャーになります。
マッチャーは以下のような考えを持っています。
- 与えることと受け取ることのバランスを取ろうとする。
- 常に「公平」という観点にもとづいて行動する。
- 人を助ける時は見返りを求めて自己防衛をする。
- 人に助けられると、相手を助けてバランスをとる。
多くの人がこのマッチャーの考えと共感するのではないでしょうか。
「公平」を大事にするマッチャー(バランスをとる人)が一番良いんじゃないの?と思いそうですが、以下を思い出してください。
大きな成功を狙うのなら、成功するギバーの姿勢を習う必要があるのです。
ギブアンドテイクとウィンウィンの違い
- ギブ&テイク:価値の「交換」が目的。
- ウィンウィン:価値を「増やす」ことが目的。
ウィンウィンは、価値を交換するのではなく、価値を「増やす」ことを目指します。
初めて会う人に対して、「わたしはどうこの人を手助けすることができるか」と考える。
ギバーでなくでも、「公平」を大切にするマッチャーも、ウィンウィンにできるんじゃないの?
マッチャーでもこの世に価値を増やすことはできそうですが、損得のバランスを取ろうとするので見返りを求め、価値が増えて周りに広がっていきません。
マッチャーが、受け取ることを期待して与える場合、助けてくれそうな人にだけ与える。マッチャーとしては、親切が報われないのなら意味がないからだ。
P.89
また、マッチャーに助けを求めたとしたら、ひとつ借りができることになるので、マッチャー相手には気軽に助けを求めることができないのです。
ギバーは、自分に価値が戻ってくることよりも、自分に返すかわりにその人がまた違う人に優しくして手助けすることを願っています。これを「恩送り(pay forward)」とも言います。
マッチャーだと大きく成功できない理由が、なんとなく見えてきたかも…。でも、テイカーの人にギブばかりしていたら、疲れちゃうよ!
▼最初の1冊無料▼
▲30日以内の解約でもペナルティなし▲
テイクばかりの人:テイカーとうまく付き合うには?
ここが本書の肝と言っても良いでしょう。
ギバーは搾取されてしまうことが往々にしてあります。
多くのギバーは性善説で物事を捉えており、相手がどのような相手であるかを見極めずにギブしてしまう側面があるからです。
見極めてギブしていたら、それってマッチャーにならない?
面白いことに、成功するギバーならではの見極め方・テイカーへの接し方があるの!
これは本書のあふれる事例を読んで体感的に理解できる部分です。
本書のPART7の一読をおすすめします。
ギブアンドテイクに自己犠牲精神は不要
もっとも成功する人と、もっとも失敗する人は、両方ギバーでしたね。
ギバーの成功を分かつ要素は、自己犠牲精神の有無です。
ギバーは常に他者の利益追求のスコアが(テイカーやマッチャーより)高いものの、自分の利益追求に関しては人によってはまちまちだ。ギバーには二種類あり、それぞれ成功する割合がかなり間違っているのである。
p.252
「自己犠牲の精神を持たないまま、ギバーになるにはどうすれば良いのか」ということに関しては、本書のPART6とPART7(「気づかいが報われる人、人に利用されるだけの人」)にたくさんの事例が書かれています。
本書は事例が多く書かれていて、臨場感を持って理解できるの。♪自己犠牲的なギバーと、自己利益を得るギバーの違いがありありと伝わってくるわよ。
ビジネスで成功するギブアンドテイクのバランスは?
ここまで読み進めると、単純に「与えた方が良い。与えた方が成功する。」と言えないことが分かりますね。
ビジネスでギブする方法、ギブする割合、相手をよくよく考えてギブする必要があります。
バランスが大事なんだね。なにか法則があるの?
実は、ここが本書のマイナスとも言われる点に関わってきます。
本書によく挙げられるマイナス点は、「横文字の名前がたくさん出てきていて、読みにくい。」「事例が多すぎる。」ということです。
しかし、必要なことなのです。
ビジネスでギブする方法、ギブする割合、相手を総合的に捉えて、最適なバランスを考えるには、「経験が必要」だからです。
ひとつの法則を挙げて、「すべてこれに当てはまる」と言えないほど、ビジネスには様々なシチュエーションがあり、ギブの形があります。
本書は382ページと、決して短い本ではありません。ですが、臨場感のある興味深い事例が豊富に載っていて、ワクワクしながら、追体験ができることが魅力なのです。
事例をたくさん読むことによって、成功するギバーに共通する姿勢が体感できるの。「自己利益を追求しながらのギブが大事」と言われても、実際ピンと来ないよね。
事例を読んで、成功するギバーの感覚を体感したら、今後のあなたのビジネスに生きてくることでしょう。
結婚のギブアンドテイク:夫婦で良好な人間関係を築く
おたがいにギブ思考の、愛情深い夫婦の方が、幸せになりそうですよね。
ですが、とある実験をした際に、愛情深い夫婦の方がふたりの総合的な利益を最大にすることが難しいと明らかになりました。
必ずしも、愛情深いギブだったらすべてがうまくいく、というわけではありません。
ふたりにとってよろしくないギブもある、ということが本書からわかります。
▼最初の1冊無料▼
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本書をおすすめしたい方とおすすめしない方
私が思うに、本書はこのような人にはあまりおすすめはしません。
- 人(クライアントや取引先)と関わらない仕事をしている。
- 成功しなくても良い。
- 自分が人と関わる姿勢に満足している。
本書はギブアンドテイクがうまくできない人やギブばかりな人に読んでほしい一冊
本書はこんな人におすすめです!
- ギブしようとして、燃え尽きて疲れた。
- 周りに良いように利用されている気がする。
- 良い人間関係を築きながら、仕事で成功したい。
- 精神論ではなく、合理的なギバーのメリットを知りたい。
このような方は即ポチしておきましょう。買って後悔することはないです。
本書を読み終えたあとには、具体的なギバーの在り方と、そのメリットを科学的に知ることとなります。精神論ではなく、合理的な理由で「ギバーになろう!」前向きになります。
周りの人と友好的な関係を築きながら、金銭的な成功も手に入れるギバーになれることでしょう。
著書 | GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 |
著者 | アダム・グラント |
出版社 | 三笠書房 |
発売日 | 2014/1/8 |
ページ数 | 382ページ |
ジャンル | 心理学 |
価格 | Audibleで無料、 Kindle 1,881円 |
レビュー数 | 985件(2021年11月時点) |
レビュー評価 | (2021年11月時点) |
おまけ:他にもこのような内容が。
- ある特徴を持った教授の元で学ぶと、学生の才能が開花する理由
- 才能を「見つけよう」とするとうまくいかない理由
- 愛想の良いテイカーに気をつけろ!
- ギバーは助言をあげるよりも、助言を求める。
- テイカーよりもギバーの方が人からの助言を活かせる理由
- マイケル・ジョーダンは根っからのテイカー!?
ギバーになるため、というためでなくても、読み物としてもシンプルに面白い本なのよね。「マイケル・ジョーダンは根っからのテイカーだ」と説明している部分は、びっくりしたわ!笑
今後も手元に置いておきたい本です♪